※ 先行公開編を読んでいない方は、先にそちらをお読み下さい。
「私の幸せは、碇君と一緒になる事」
「え? え? え?」
「だめなの? 私を幸せにしてくれないの? 碇君、お願い……」
「あ、あの……。う、うん、僕で……いいのなら……」
「ありがとう碇君!」 だきっ
「レイ……」
そしてレイは静かに目を閉じる。
「碇君……」
「レ、レイ……」
二人は、後少しで唇が重なる距離まで接近していた。その時、
「ちょっとあんたたち、何やってるのよっ!?」
アスカは、顔を真っ赤にして二人に詰め寄った。シンジは思わずレイから離れる。
「アスカ、邪魔しないで……」
レイはそう言いながら、再びシンジに近づいた。
「止めなさいって言ってるでしょっ!!」
「……なぜ邪魔するの……?」
「何であんたがシンジとくっついてるのよ!?」
「……碇君は『私と一緒になる』って言ったわ」
「な、何ですってーーーっ!! シンジーーーっ!」
「おおー、シンちゃん大胆な事言うようになったわねー」
「ち、違うよ! 僕はただ綾波にお願いされたから……それで……」
「碇君、どうしてそう言う事言うの?」
「シンジ君……不潔」
「マ、マヤさん!? いつの間にっ!? ご、誤解だよ」
「ゴカイもロッカイもないわっ…… 不潔よっ二人ともっ!」
「い、委員長までっ! 一体、どーなってるんだーーーっ!?」
「……そう、これも一つの終局のカタチ。EVA-if-の物語の一つよ」
「……そ、そうなのか。じゃ、アスカも綾波も、みんな好きにしていい世界
なのかっ!」
「そうよ、碇シンジ君」
「……やーっと分かったの、バカシンジっ!?」
はっ…… (ガバッ!)
「よーやくお目覚めかい、碇シンジ君」
「……なんだ作者(代理)か……」
「なんだとは何だよ! 人がせっかく起こしに来てやったのに、それが作者(代理)
に対する感謝の言葉かい?」
「そんな事言ったって……この展開は懐かしの本編第一部ニセEパートと
同じ展開じゃないか……。もう最初の数行でニセパートだって分かったよ……。
いかにも作者(代理)がやりそうな展開だし……」
「ぎくっ!」
「まさか、こんな事をやりたいがためにわざわざ読者投票したんじゃないんだろう
ねぇ?『実はシンジの夢でした!』とか言って……」
「ぎくぎくっ!?」
「……図星みたいだね」
「……ち、違う! 断じて違う!! 最初から読者投票の結果で
今週の内容を決めるつもりだったんだ!」
「で、その結果がこれかい?」
「違ぁ~う! ちゃんと本物の内容も用意してるよ! ただ……」
「ただ?」
「ただ……最初、レイとアスカだけの選択にするつもりが、ちょっと冗談で
第三の選択を付けてみたら、それを選択する人が予想外に
多かったんだ!」
「それで、急遽シンジ編を作った、と」
「そう。でも普通のじゃインパクト弱いんで、ニセパート編としてね」
「……あんた鬼や」
「じゃ、そういう事で。さよーならー!」