ピピピピピピピピ……。
「ん……ん~」
シンジはいつものように目覚ましを止めた。
シンジの朝は早い。誰よりも早く起き、みんなの食事を作る。朝食はいつもシンジの
担当になっていた。理由は簡単。他の人は寝過ごして起きて来ない事が多いからで
ある。そんな訳で、仕方なくシンジがやる事になっていた。
着替えを済ませ、顔を洗い、冷蔵庫の中を覗いていると、後ろから声がかかった。
「い~か~り~く~~~ん。ドロドロドロドロ」
「わっ! びっくりした。……なんだ、オバケ綾波じゃないか。どうしたの?」
こんな事を書くと加藤氏から怒りの鉄拳が飛んできそうなので、マジメに続けます。
「おはよう、碇くん」
「え?」
シンジはそう言って振り向くと、そこには微笑んでいるレイの姿があった。
「あ、おはよう、綾波。どうしたの? こんなに早く。朝食は僕の担当だよ」
「うん。碇くんの手伝いがしたくて、早起きしたの」
「えっ、本当!? 嬉しいなぁ……」
「それでね……あの……その……」
「?」
「……まだ……アスカもミサトさんも寝てるよね?」
「うん。いつも時間ギリギリまで寝てるからね、あの二人は」
「良かった……。それで……あの……その……」
「? ……どうしたの、綾波」
シンジは不思議そうな顔をして、レイの方を向いた。その時、レイの顔が真っ赤に
なっている事に気が付いた。
「ど、どうしたの綾波!? 顔が真っ赤だよ!?」
「えっ、本当!? やだ……どうしよう……まだ何も言ってないのに……。
じゃ……思い切って……言うね」
「うん。何、綾波?」
「えーと……あの……その……お……おはようのキス……きゃっ!!」
レイは赤い顔を更に赤くして、まるでスイカのように真っ赤になってしまった。
「え、えぇぇぇっ!?」
シンジは一瞬、自分の耳を疑った。しかし、真っ赤になったレイの顔を見て、レイは
本気で言ったのだと確信した。
「うん。いいよ、綾波。今なら誰も見てないから……」
シンジも顔を真っ赤にさせ、そう言った。
「え、ホント? うれしい……」
「あ、あやなみ……」
「いかり……くん……」
二人は目を合わせ、だんだん顔を近づけていった。
そして、二人の顔が最接近したとき……。
「ふぁ~。良く寝たわ……。って、あんたたち、何やってんのよっっっ!!!」
<つづかない>
これは湯作が勝手に作成したもので、本編とは何の関係もありません。
また、続きもありません。(書いた本人も続きが気になるんだけど(笑))